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昨日のブログ でご紹介した本の著者は
石川県輪島漆芸美術館 の館長さんなのだそうです。
だからでしょうか、本を読んだらこれで一献したくなって。
一昨年、輪島の朝市通りの 涛華堂 さんで
溜塗のニュアンスが気に入って求めた酒器です。
独特の色みを携帯のカメラではとらえられないのが残念。
小さなボディながら、何人もの職人さんの手仕事を経て …
さて、漆のうつわは手入れが面倒と感じるかたが多いようです。
慣れてしまえば難しいことはありません。
基本的に、以下のようなことに気をつければ大丈夫かと。
◆ かたいタワシでガシガシこすらないこと。
◆ 熱湯ではなく、ぬるめのお湯で洗うこと。
◆ 洗剤は控えめに、でもクレンザーや漂白剤は使わないこと。
◆ 洗ったら、やわらかい布巾でよく水気をとってやること。
◆ 直射日光や過度の湿気にさらされない置き場所を選ぶこと。
どこででしたか、ずいぶん昔のことなので忘れましたが
自分の肌と同じように扱えばいい、と伺ったことがあります。
こうして留意点を羅列してみると、まさにそのとおりですね。
では、もしもキズがついてしまったら。
根来(ねごろ) の美しさを知っているからでしょう。
普段づかいのうつわについてしまった多少のキズならば
長い目でみれば、かえっていい味わいを生んだりしますので
私はたいして気になりません。
ただ、よほど残念なキズの場合や
茶道具の炉縁(ろぶち)など、キズでどうしても見劣りするものは
買ったお店や職人さんのところで補修してもらったり
上から漆を塗り重ねてもらうことも可能です。
日用品としては決して安くない買いものかもしれないけれど
一生もの以上の堅牢さを秘めている、真正の漆器。
やはり、よいものを選ぶのが大前提かと思います。
昨日、浜松の遠鉄百貨店で
家庭用品の売り場をぶらぶらしていたら …
あれ、白い きつね がこっちを向いてる!
イタヤ細工の 「イタヤ狐」 です。
イタヤカエデの幹を、放射状に6つに割いて
ひとつずつ、きつねのかたちに削ってあります。
塗装などはほどこさず、無垢のままです。
このイタヤカエデ独特の白さ、いいですね。
ちいさな玩具として、飾っておくだけでもかわいい。
私は、雑誌ではじめてこれを知ったときから
木のスプーン用のレストにしたいな、と思っていました。
1,050円のものは、まさにジャストサイズでした。
ひとまとめにすると、こんな感じ。
この状態で 「蓋置(ふたおき)にする人もいるよ」 と、ご主人。
たしかにこのサイズ、あまり重いものは大変そうですが
小さめのアルミ鍋とか、鉄瓶や急須の蓋を置くのによさそう。
じかに置くと、しずくが台上に落ちたりしますものね。
秋田・角館の民芸イタヤ工房、菅原さんは
明日31日(火)まで、1週間限定で出店しているそうです。
大小・色みさまざまのかごや
枝折がわりにも使えそうな 「イタヤ馬」 もありましたよ。
浜松近辺の、気になるかたはぜひのぞいてみてください。