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  • 2016.03.31 Thursday

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晩春
晩春
監督 : 小津 安二郎 (1949 / 日本)

“お茶まわり” といえば、この映画のファーストシーン。

紀子(原節子)と、叔母のまさ(杉村春子)が
鎌倉の円覚寺で催される、晩春の茶事に参会するシーンから
この物語は始まるんですね。

塔頭の茶室や露地がもつ、独特ののどけさ。
そして、点前の様子は、手もとのクローズアップもふくめ
的確かつていねいに描写されています。
それを見つめる参会客たちの、凛とした雰囲気も感じられ
茶事の緊張味ある空気感まで切りとったような印象を受けます。

鎌倉は主人公が暮らす町として描かれますが
この作品ではほかにも、旅行で訪れる京都などでも
伝統的な、日本の情趣を
かなり意識的に画面に登場させているように感じます。

龍安寺の石庭や清水の舞台といった
建築・造園の造形美そのものに加え
能楽堂で上演される 「杜若(かきつばた)」 の幽玄さや
花嫁衣裳や旅館の浴衣など、和服の艶やかさも目を惹きます。

いまだ戦争の傷痕なまなましい
占領下、1949(昭和24)年の公開ということですけれども
描かれる風景は、不思議なくらいに
この国に何ごともなかったかのように美しい。
紀子が闊歩する銀座の街のモダンさにも驚かされます。

小津安二郎監督の代表作のひとつであり
また、小津作品の常連俳優、笠智衆と原節子が
親子の役で共演した最初作としても知られます。

いまの時節におすすめしたい一作です。
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  • 2016.03.31 Thursday 11:56

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