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  • 2016.03.31 Thursday

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ひとつ前の記事でご紹介した 『パリからの紅茶の話』 では
東洋からもたらされた硬質な白色磁器が
ヨーロッパで愛好され、模倣された過程にも多少言及しています。

そう、西洋文化を好んでとり入れている現代の日本人には
驚くべき事実として映りますが
18世紀、ドイツのマイセンが皮切りの西洋における磁器生産は
最初のうちは中国や日本からもたらされた品の模倣でした。

それが、喫茶文化の広まりと作法の形成に合わせ
独自のスタイルや絵付がほどこされるようになっていきます。

わかりやすいところでいえば、カップのハンドル(持ち手)。
もともと東洋の茶碗や鉢にはハンドルがついていません。
ですから、現代に伝わるマイセンの初期の器などにも
柿右衛門や古伊万里に、形も絵柄の雰囲気もよく似た
ハンドルのないティーボウルが見られます。

しかし、高温で淹れる紅茶の器としては
磁器は薄すぎて、本体を手で持つには熱くて大変です。
18世紀のはじめは、お茶をいったんソーサー(受け皿)に移し
冷ましてから飲んでいたとか。

そこで1730年代、カップにハンドルをつけるようになりました。
つまり、今日わたしたちが紅茶やコーヒーを飲むのに用いる
洋風のハンドルつきティーカップは
東洋の器の改良版、逆輸入品?的なものでもあるわけですね。
  
       *   *   *  
 
200811051440000.jpg
 
さて、こちらの写真で茶器として使っているのは
まさに18世紀創立、デンマークのロイヤル・コペンハーゲン製。
ブルーパルメッテというラインの、カップとソーサーです。
白磁に染付、“間” をうまく活かした図柄の構成が
洋食器でありながら普段の食卓にとり入れやすく、重宝します。

ハンドルのない東洋的なスタイルの器が、今またつくられ
なおかつ日本でも販売されていることの面白さを感じます。
 
 
※ 参考文献
  『紅茶とヨーロッパ陶磁の流れ』 展 図録
  (名古屋ボストン美術館 2001年)
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