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  • 2016.03.31 Thursday

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今年もご愛飲、誠にありがとうございました。
当ブログをご愛読いただいた皆さまにも、厚く御礼申し上げます。

弊社では、12月29日(土)〜1月6日(日)を
年末年始休業とさせていただきます。


期間中もファックスやインターネットからのご注文
および、お問い合わせは受け付けておりますが
商品発送や返答は、7日(月)以降の対応となります。
(※ 商品は、通常3営業日以内に発送いたします)

お客様には、大変ご不便をおかけいたしますが 
ご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

なお、年明けの営業スケジュールおよび営業時間等は 
弊社ホームページの 営業日カレンダー でご確認ください。
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元日の早暁、いちばんに汲む水を“若水(わかみず)”といいます。

1年の邪気を払うともいわれる、縁起のよい若水。
汲みたてを、まず“年神様”にお供えしてから 
大福茶(おおぶくちゃ) を淹れたり、雑煮をつくったり
茶の湯の初釜(はつがま)では、茶を点てたりします。

蛇口をひねれば、じゃばじゃばと水が出る現代と違って
昔は、井戸から水を汲んでいました。

ニッポンの縁起食―なぜ「赤飯」を炊くのか』によると
「昔は水がめに水を張っておき、そこから用を足していたけれど、
正月にはいったん水がめを空けて、掃除して
新しく若水を汲むのです」と。

今日、井戸水を汲んでいるご家庭はまれですが 
水道水でも、ペットボトルのミネラルウォーターでもかまいません。
貴重で清い水を尊ぶ、そんな気持ちを受け継ぐのに 
ぜひ元日に、“若水迎え”の精神を思い出してくださいね。

なお、『茶の湯のことば』によると、宮中ではかつて
立春(旧暦で元日のころ)の日に天皇に奉った水を 
そう呼んだということですよ。
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昨日、環境省
平成20年春の花粉総飛散量の予測(速報)」を発表しました。
概要は、以下の通りです。

「平成20年春のスギ・ヒノキ科花粉総飛散量は、
 東海から関東、東北で平成19年春より多く、
 北陸から九州は平成19年と同じかやや少ないと予測されます。
 また、スギ花粉の飛散開始は例年並かやや早いと予測されます」
 (※ 例年 = 過去10年の平均)

東海、多いんですねえ。
「東海から関東、東北では平成19年春に比較して
1.5倍から3倍に増加する地域が多い見込み」だそうで 
考えただけでゲンナリしますね。

飛散開始は例年より早めの、寒さがゆるむ1月後半とのこと。
対策を万全に、乗りきりましょう。

なお、弊社では、アレルギー疾患に有効といわれる
“メチル化カテキン”が豊富に含まれる 紅ふうきパウダー
通年、販売しております。
対策のひとつに加えてみてはいかがでしょうか。
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モバイルリサーチ(携帯電話のネットリサーチ)を展開する
ネットエイジア という会社が行った
若年層における飲食スタイルおよび食品のニーズに関する調査」。

調査対象は、13〜39歳の男女、計600名。

「食事代わりに摂取する食べ物・飲み物」では
  1位 ・ インスタント食品(22.0%)
  2位 ・ 牛乳(14.0%)
  3位 ・ 手入れのコーヒー、ココア、お茶など(13.8%)
となっています。

この調査は複数回答なので
実際には、食品と飲み物を組み合わせるかたが多いのでしょう。
ただ、夜たっぷり食べて、朝はカフェオレやココアだけ、なんていう
“飲み物のみ”という人も、いるのかもしれませんね。

また、「食事の間に摂取する食べ物・飲み物」では
  1位 ・ お菓子(46.8%)
  2位 ・ 手入れのコーヒー・ココア・お茶など(34.7%)
  3位 ・ スナック(28.7%)
ということでやはり、おやつにお菓子は強し、ですね。

嬉しいのは、“手入れ”の飲み物が健闘していること。
ちなみに、コーヒー(ペットボトル・缶)は4位 
緑茶(ペットボトル)は6位でした。

おいしさはもちろん、コストパフォーマンスも、愉しさも
茶葉やコーヒー豆から淹れるほうが勝るのでは、と
個人的には考えておりますが、皆さまはいかがでしょうか?
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200712270852000.jpg

お年玉を贈るのに、かわいいポチ袋を選ぶのも愉しいですが 
こんなふうに和紙を折ってつくれば、ちょっと粋に。

写真手前は、四方が紅色にふちどられた“四方紅紙”を 
三ツ折の紙幣が入る大きさに折ったものです。
ちょうど、和服の前あわせのように、かわいくなります。

後ろのふたつは、ともに懐紙を使いました。
懐紙は、常に携帯していると、いざというときに便利ですよ。
ちょっとボケてしまってわかりにくいですが 
左はわが家の家紋、右は梅の花の絵柄入りです。

家紋のほうは、京都の ぴょんぴょん堂 製。
職人さんの手刷りで、ちょっとした心付などにも最適です。

これらは、“折形(おりがた)”といわれるもの。
室町時代には完成したという、武家に伝わってきた礼法です。
当時貴重だった紙を、贈る相手への“礼の心”をこめつつ折る。
思いが宿る、そんな古式ゆかしい作法です。

まさしく“折り目正しく”折ること。
普段なかなかしない動作だからか、これが意外と神経を使うんです。
身がひきしまる思いがします。

下記の本は、すべての折形に、折りかたの図がついていて
初心者にもわかりやすく、おすすめですよ。

折形レッスン―美しい日本の包み方
折形レッスン ― 美しい日本の包み方
山根 一城
(文化出版局)

写真も、美しい。
気負いなく、暮らしのなかに活かせそうなアイデアが
ここにはたくさんあります。
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お茶のことのは ● 茶茶(ちゃちゃ)

  <1> じゃま。妨害。他人の話の途中で、
      横から入れるひやかし気味の冗談をいう。
  <2> 飲み物としてのお茶。近世上方で女性が用いた語。
       ― 大辞林 第二版(三省堂)より ※ 一部割愛 ― 

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  

響きといい、表記といい、風変わりなことばです。
<1>の意は、「茶茶をいれる」など、一般的に使われますね。
語源はどんなところにあるのでしょうか。

手もとの古語辞典で調べたところによると 
かつて「じゃまする、妨害する」という意味の 
「ちゃちゃくる」ということばがありました。
ここから、<1>の意が出てきたと考えられます。

また、『緑茶の辞典』(柴田書店)の「茶茶をいれる」の項には 
「茶をおいしくいれるには適度の分量があるから
茶に茶を加えると台無しになる」という解釈が載っていました。

ただし、このような、“茶”の意から派生したという説は
実は一般的ではありません。
もともとあった「ちゃちゃ」ということばの表記に 
後世、“茶”の漢字があてられた、とみるのが妥当なようです。

面白いのは、戦国の女“茶々”が語源という説。
茶々(“お茶”とも呼ばれていたらしい)は、淀殿の本名です。
ちょうど、彼女を主人公にした映画も公開されていますね。

このことばがよく用いられるようになった江戸の世からすれば 
まさしく彼女は、徳川政権に「茶茶をいれ」た存在。
これが本当に語源だったら、面白いのですが。
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200712260827000.jpg
菓匠佐野老舗(神奈川・秦野) 「千金丹(せんきんたん)」

砂糖と小豆だけで固められた、干菓子。
板状のものを、小さく割っていただきます。

千金丹とは、ちょっと変わった菓銘ですが 
かつて、讃岐地方の“薬売り”が売り歩いていた 
一種の清涼整腸剤にも、同じ名前のものがあったそうです。

滋味あふれる、シンプルながらやさしい味わいだから
あんまり元気がない日に、舌の上でゆっくりと溶かして 
じんわりと、からだに沁みこませれば
ちょっとパワーをいただけそうな気すらします。
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12月25日 = クリスマス、というイメージが色濃い昨今ですが 
実は、俳諧(はいかい)師・与謝蕪村の忌日でもあります。

蕪村といえば、有名な句はこのあたりでしょうか。

  「春の海 終日(ひねもす)のたりのたり哉」
  「菜の花や月は東に日は西に」
  「さみだれや大河を前に家二軒」

江戸以降の多くの俳人は、茶を題材にした句を残していて 
蕪村も、例外ではありません。

以前ご紹介した 『江戸のお茶 − 俳諧 茶の歳時記』 によると
長句と短句を含めて、39の茶の句を残したそうです。
面白いものをいくつか、ご紹介しておきますね。

  「古庭に茶筌(ちゃせん)花さく椿かな」

茶をたてる茶筅(ちゃせん)に見立てた、椿の花。
ちょうどこれからの季節、花盛りですね。

  「接待や菩提樹(ぼだいじゅ)陰の片庇(ひさし)」

“接待”は、江戸時代、お盆のころに寺でふるまっていた
門茶(かどちゃ) ですね。
陰暦七月、暦のうえでは秋ですが、まだまだ暑い時期。
お釈迦さまが悟りを開いた、菩提樹の木陰で涼みながら 
寺参りの人々は、のどの渇きを潤したことでしょう。

  「茶の花や黄にも白にもおぼつかな」

秋、茶の木に咲く小さな花は“白い”。
厳密には、アイボリーのような穏やかな色です。
そして、ツバキ科の花ですから、しべの部分は黄色をしています。
それを“黄にも白にもおぼつかな”という表現、ドキリとします。
いつも、花弁は“白い”と大雑把に捉えている自分を、しばし反省。

次の秋、茶の花が咲いたら
このブログに、ぜひ写真を掲載したいと思います。
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クリスマスですね。
日本茶とクリスマス、一見なんの関係もないようですが 
実は、こんな話があります。

「キリスト教のミサにおける所作と、茶の湯の点前は似ている」

日本古来の茶道が、なぜ、ミサの作法に似ているとされるのか 
ご存じなかったかたには、きっと突飛に感じられることでしょう。

たとえば、茶道の濃茶(こいちゃ)では 
ひとつのお茶碗を、複数の客が“まわし飲み”します。
お茶碗の、自分が口をつけた部分を懐紙等できれいに拭ってから 
隣に坐る客に手渡します。
この一連の動きが、ミサにおける“聖杯”の飲みまわしに
とても類似しているそうなのです。

茶道を大成した千利休は、戦国時代を生きたひと。
“利休七哲(しちてつ)”とよばれる、彼の7人の高弟のなかには 
“キリシタン大名”として有名な、高山右近もいます。
また、利休自身の妻も、キリシタンだったといわれます。

(三浦綾子さんの 『千利休とその妻たち (新潮文庫)』 は
 それを題材にした、読みごたえ充分な小説ですよ)

ただし、利休自身がキリシタンだったという証拠は残っていません。
そういう説もあるようですが、いまだ推測の域を出ません。

しかしながら彼は、茶人であると同時に、堺の商人。
宣教師たちがもたらした、新しく魅力的な“南蛮文化”に 
濃密に触れられる環境にありました。
 
初めてミサに接して、精神性の高い所作に感化・触発され 
それを、茶の湯のお点前に合うように再構築していったことも 
考えられるのではないでしょうか。

その一方で、茶道に造詣の深い
有馬頼底(ありまらいてい)・臨済宗相国寺(しょうこくじ)派管長は
下記の対談本のなかで

禅の心 茶の心 
禅の心 茶の心
有馬 頼底、真野 響子
(朝日新聞社)

たとえば、南方の先住民がマリファナを吸うときに 
やはり、1本のキセルを順次回すように
「清いものを扱うということになると、
どの国でも大体似たような終着点に来る」と。

そして、お茶の作法は「室町から鎌倉へさかのぼって、
道元禅師が『百丈清規(ひゃくじょうしんぎ=禅宗の教団規則)』を
中国からお持ち帰りになってやられた。
そのときの所作がいまだに続いている」のであり
「それがたまたまミサの聖水を扱う所作と
ピタッと一致する」のではないか、とおっしゃっています。

いずれにしろ、当時の進んだ外来文化を積極的にとり入れ
再構築してきた、という意味では
“和”の文化の象徴のようにいわれる茶の湯も 
世界に通じる価値観を有している、といえるのでしょうね。
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冬至ですね。
たくさん出回っている、新鮮なゆずを使って 
“ゆず緑茶”をつくってみました。

ここでは 業務用 顆粒緑茶 を使用しました。
お茶自体の味は、ややあっさりめにするのがポイントです。

リーフで淹れるなら 上煎茶 クラスのものがおすすめです。
深蒸し・中蒸し茶、また、粉茶などの“粉っぽい”ものは 
ゆずの、すっきりとした端麗さが引き立ちません。

そのお茶を、ゆずの皮を2、3片入れた湯のみに注ぐだけ。
香りがたって、後味もますますさわやかな1杯になりますよ。

日本料理店の食後のお茶としても、これはオススメです。
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