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  • 2016.03.31 Thursday

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4月28日付 朝日新聞 夕刊の be evening に 
国内のアイスクリーム販売高の推移が紹介されていました。

これが右肩上がりかと思いきや
「猛暑だった94年の4300億円をピークに
9年連続で微減傾向が続い」 ているというのです。
ただし2004年以降は、20年前の市場規模とほぼ同程度の
3500億円台を維持しているもよう。

日本アイスクリーム協会
「お茶やミネラルウォーターなど夏場にアイスと競合する飲料や
ヨーグルトが大きく伸びたことなどが影響した」 とみているとか。

たしかに、手もとのデータでみると
ペットボトルなどの緑茶飲料が販売量を増やしていった時期に
アイスクリームは減少傾向にあったようです。

ただしこれは、アイスクリームに限らないことで 
無糖のお茶やミネラルウォーターへの支持が高まるにつれ
甘い清涼飲料なども、昨今は敬遠されがちな傾向にあります。
健康志向が一因といえるのかもしれません。

一方で 「少量でもおいしいもの」 という消費者も多く 
同協会の調査では、ほとんどの人が 
「アイスを選ぶポイントはおいしさ」 と答えたとか。

やや高額でも、味が濃厚でおいしい商品が
コンビニエンスストアなどでも手軽に買える昨今ですから。
少量でもおいしいものを、という志向もみてとれますね。

ところで、今日の静岡は暑い。
こんな夏日には、やはりアイスクリームが食べたくなります。

コクのあるバニラアイスが、少しやわらかくなったところで
八ッ橋 をスプーンがわりにして食べるとおいしいですよ。
さらに、濃いめに点てた 抹茶 をかけて “アフォガート” 風にすると 
ちょっとしたおもてなしの一品になります。
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お待たせいたしました。
特上新茶 玉響(たまゆら)」 の発送を開始いたします。

今年は、いっときは天候が心配されましたが
ここ数日は晴天に恵まれ、気温も上がりました。
この 「玉響」 は、例年ならば5月初旬の発送となるところですが
おかげさまで4月中の発送が可能となりました。

昨日までにご予約を頂戴しているお客様へは 
すべて、本日中に発送手配をさせていただきます。
(ギフトの贈り先様へも同様です)
北海道や九州・沖縄地方の一部地域をのぞき
明日の “八十八夜” にお届けすることができます。

ただし、前払をご選択のお客様へは、ご入金確認後の発送となります。
また、ご自宅用に、他の銘柄の新茶とあわせてご予約のお客様へは
すべての商品がそろい次第、一括でお届けいたします。
もうしばらくお待ちくださいませ。
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高麗茶碗―茶人に愛された名碗の誕生
高麗茶碗 ― 茶人に愛された名碗の誕生
谷 晃,申 翰均
(淡交社)

「井戸」 「三島」 「刷毛目」 「伊羅保」 「粉引」 …

茶の湯の世界に限らずよく耳にする、これらはすべて 
「高麗(こうらい)茶碗」 の分類名称です。

そう、高麗茶碗には非常にさまざまのタイプがあり 
また、分類の定義もどこか曖昧で、不明瞭な印象すら受けます。

この本によると高麗茶碗とは、「一口にいえば、
主として十五世紀後半から 十八世紀前半までの時期に、
その多くが朝鮮半島南部で生産され、
日本の茶の湯で使われている碗類」 とのこと。

そのなかでも、こと 「井戸茶碗」 は 
いにしえより茶人たちに珍重され、高い評価を受けています。
“一井戸 二萩 三唐津” とすら謳われます。

ただし、その出自には謎が多いのです。
かつては日用雑器が伝来したものと考えられていましたが 
最近の研究では、異なった見解が出されて注目されています。

それは、祭祀の際に使用した器だったのでは、という説。

執筆者のひとり、申翰均(シン ハンギュン)さんによれば
「井戸茶碗のなかで日本で名品と呼ばれるものの大部分は、
朝鮮の晉州(チンジュ)牧地方の民家で使われた
祭器と考えられる」 そうです。
なかでも 「大井戸」 や 「青井戸」 とよばれるものが 
祭器であったというのが、申さんの見解です。

ともあれ、この本では、伝世する名品とともに 
現代の陶工たちが手がけた作品もあわせて紹介されており 
茶の湯における “名碗” とはいかなるものかを考える 
ひとつの道すじをあたえてくれます。
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風薫る季節の訪れを告げる、茶摘みや製茶の風景は 
多くの俳句にも詠みこまれているようで。

俳句の世界では、「茶摘み」 や 「製茶」 ということばは 
春の季語に分類されています。

というのも、立夏(=今年は5月2日)の前の
八十八夜(=今年は5月1日)ごろまでには 
たいてい “走り” 新茶の摘みとりが終わるからでしょう。
(もちろん時期は、産地によって相違がありますが)

ちなみに、暦のうえで春といえば 
立春(=今年は2月4日)から立夏の前日までですから 
おおむね2〜4月にあたりますね。

さて、私が好きな製茶風景は 
江戸のお茶 ― 俳諧 茶の歳時記』 にも紹介されている
芭蕉のこの句。

  「山吹や宇治の焙炉(ほいろ)の匂ふ時」

駿河(静岡)ではなく、京都の宇治なのが残念ですが。

「製茶」 という直接的なことばが用いられるかわりに
蒸した茶葉を焙りながら揉んで乾かすための道具 
「焙炉」 が詠みこまれています。

あざやかな山吹が咲く、春のよき日に
製茶場から風にのってくる茶の香りが鼻をくすぐるさまが
自然と浮かぶ、朗々とした一句です。

ほかには、『第三版 俳句歳時記 〈春の部〉』 に載っている
高野素十(すじゅう)の句も楽しい。

  「西寺の和尚茶摘みに行かれしと」

お茶を摘みに行っちゃったんですねえ、和尚さん。

茶摘みどきって、ほんとうに短いのです。
とくに手摘みだと、機械を用いるより極端に非効率なため
親戚縁者からアルバイトまで、大勢が掻き集められます。
和尚さんも、かり出されたひとりなのでしょうね。

さて、そんな労苦の末にでき上がった新茶は
早ければ、晩春から出回りはじめますが 
多くのかたのお手元に届くのは、立夏を過ぎたころでしょうか。

なので、「新茶」 ということばに関しては 
春ではなく、夏の季語になるのだそうですよ。
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お待たせいたしました。
本日より 「極上新茶 常磐(ときわ)」 の発送を開始いたします。

本日から28日(月)にかけ、ご予約いただいた順の発送となります。
(ギフトの贈り先様へも同様です)

ただし、前払をご選択のお客様へは、ご入金確認後の発送となります。
また、ご自宅用に、他の銘柄の新茶とあわせてご予約のお客様へは
すべての商品がそろい次第、一括でお届けいたします。
もうしばらくお待ちくださいませ。
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200804030853000.jpg
井筒八ッ橋本舗(京都)製 「井筒八ッ橋」

あえてご紹介するまでもなく有名な、八ツ橋ですが
由来は意外と知られていないようです。

私もつい最近までは、その名前からして
『伊勢物語』 からうまれた 「八橋図」 に 
杜若(かきつばた)の花とともに描かれることのある橋が
モデルになったのだろうと思っていました。

あらためて調べてみますと、まったく異なる説が。
(ただし一応、伊勢物語説も存在しているようです)

それは、箏曲(そうきょく)八橋流の創始者である 
江戸初期の八橋検校(やつはしけんぎょう)由来説。
井筒八ッ橋のホームページにも詳細に記されていました。

「茶店の主人、岸の治朗三が井筒で米びつを洗っているのに気づき
 残った米を捨ててしまうのはもったいないと諭し
 小米、砕米、そしてその残りの米に蜜と桂皮末を加えて
 堅焼煎餅を作るといいと教えました。
 これが京の堅焼煎餅の起こりと伝えられています」

検校の “もったいない” の心が
京都を代表する銘菓を誕生させたわけですね。

だから八ッ橋の形は、琴を模しているのだそうな。
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このほど、財団法人 静岡観光コンベンション協会 が 
商用などで静岡市を訪れるかたがたに

“ 静岡おでん + はんぺんフライ + 静岡割り ”

の3点セットをPRするマップを作成しました。
市内のホテルや旅館などで配布されるそうです。

静岡おでん、これは最近かなりメジャーになってきましたね。
静岡おでんの会 なる団体も、がんばっています。

おでんダネは、ひとつずつ串に刺してあって
削りぶしの粉(=だし粉)と、青のりをかけて食べます。
牛すじベースの黒っぽいダシは、濃そうに見えますが
実は見ためよりもあっさりしていて、食のすすむ味です。

以前から、駄菓子屋で気軽に食べられましたが 
最近は、メニューにとり入れる居酒屋も増えました。

そして、はんぺんフライ。
これは、全国的に有名な白いはんぺんではなく
イワシからつくられる半月形の “黒はんぺん” を揚げたもの。
私が以前、静岡を離れて暮らしていたころ 
無性に恋しくなった故郷の味は、これでした。

静岡おでんの定番のタネでもありますが 
新鮮なものは、そのまま生姜醤油で食べてもおいしいし 
網焼きや煮物、そしてこのフライも定番です。
さっくり揚げられたフライは、本当においしいです。

いずれも、お越しの際はぜひ召し上がっていただきたい
お手ごろ価格で楽しめる、静岡のソウルフードです。

もちろん、“静岡割り” もご一緒に!
焼酎などのお酒を、静岡名産の緑茶で割ると 
すっきりとした飲み口で、しかも悪酔い防止によいのです。

静岡駅の近くにも、弊社の 「緑茶割り用顆粒茶」 を
静岡割りにご愛用くださっているお店 がたくさんあります。
出張の疲れは、カテキンパワーでいやしてくださいね。
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<とんぼの本>向田邦子 暮しの愉しみ
向田邦子 暮しの愉しみ
(とんぼの本)
向田 邦子,向田 和子

この本の、この文章に出会ってからというものの
新茶の季節がくるたび、きまって水羊羹が食べたくなります。

「水羊羹が一年中あればいいという人もいますが、
 私はそうは思いません。
 水羊羹は冷し中華やアイスクリームとは違います。
 新茶の出る頃から店にならび、
 うちわを仕舞う頃にはひっそりと姿を消す、
 その短い命がいいのです。」

一杯のお茶、一切れの水羊羹を
自ら見立てた、お気に入りの器とともに愉しんだ向田さん。
心を静めてていねいに淹れた、香りの高い新茶は
きまって、白磁のそば猪口で味わったといいます。

そう、こと新茶に関しては、口縁が厚手の陶器より白磁のほうが
新茶ならではの鮮烈な風味を、ダイレクトに感じとりやすいし
清らかな水色も愉しめますね。

また、妹さんと赤坂に小料理屋を開くほど
食いしん坊で、料理上手だったという彼女。
今晩の酒肴のヒントになりそうな、和食中心のレシピや 
行きつけの店、お取り寄せしていた味なども紹介されています。

決して時流におもねることなく
たしかな審美眼で選んだものたちとの、心地よい暮らしは
流行に飽きた大人たちが、自分らしく生きるための
いい道標になってくれることでしょう。
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冷涼な山間地でも、ようやく柔和な新芽が出開いてきました。

お待たせいたしました。
新茶シーズンの、幕開けです。

今年はつい数日前まで、冷えこみが何日か続いたせいか 
暖かくなって、いっせいに出開いた新芽には 
うまみと甘みが非常によくのっています。
ぜひ一度はご体験いただきたい、日本の旬の味です。

まずは、2008年 特選新茶 で、弊社いちばんの初物の “大走り” 
極上新茶 蓬莱(ほうらい)」 の発送を開始いたします。

昨日までに、上記商品のご予約をいただいているお客様へは 
ご予約順に、本日と明日ですべての発送手続きを行いますので
お手元には早ければ明日、遅くとも今週末までにお届けいたします。
(ギフトの贈り先様へも同様です)

ただし、前払をご選択のお客様へは、ご入金確認後の発送となります。
また、ご自宅用に、他の銘柄の新茶とあわせてご予約のお客様へは
すべての商品がそろい次第、一括でお届けいたします。
もうしばらくお待ちくださいませ。

なお、上記 「蓬莱」 は、まだ数量に若干の余裕がございます。
ひと足はやいお中元のかわりにも、どうぞご利用くださいませ。
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“大走り(おおばしり)” とか “走り” とか
はたまた “初摘(はつづみ)” とか。

新茶の冠のように用いられる、これらのことばの意味を
皆さまはご存知でしょうか。

あらためて調べてみましたが、厳密な定義といいますか 
ことばに対する規定のようなものは、実はないようなのです。
つまり、生産者や販売者の自主性や良心に委ねられた
非常に曖昧模糊としたことばである、というのが現状です。

それでも、業界での一般的な(良心的な)用いられかたをもとに 
弊社としての見解をご紹介しようと思います。

“大走り” は、柴田書店の 『緑茶の辞典』 には 
「新茶の中でも特別に早く生産されたものをいう。
魚、野菜などで初物を走りというように、
一般に旬以前のものをいういい方である」 とありました。

つまり、“大走り” はごくごく早い時期のものだけをさします。
各地の茶市場で初取引があってから、せいぜい2〜3日以内のもの。
一般的にも、それらをとくに称することが多いようです。
お茶の世界の初物ですから、縁起物として需要は高く 
当然のごとく稀少で、値もはります。

そして、“大” がとれて “走り” とのみ称されるのは
“大走り” のあとの5日間〜1週間程度のものでしょうか。
ですから、静岡や、それより西南の温暖な地域では 
八十八夜前のものということになります。

ちなみに、弊社の特選新茶のなかでは
極上新茶 蓬莱(ほうらい)」 が “大走り” に
極上新茶 常磐(ときわ)」 と 「特上新茶 玉響(たまゆら)」 が
“走り” に相当します。

なお、“初摘” というのは、その名のごとくに
それぞれの茶園で、最初のうちに摘まれた茶をさすようです。
ならば、茶芽が柔和なときでなく、大きく硬くなってから摘んでも
“初摘” に偽りはないということでしょうか?

このあたりが、やはり曖昧模糊としています。
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