ブランド牛、そしてウナギの産地偽装問題が
またまたニュースを騒がせています。
まことに腹立たしい事態です。
お茶の業界にも、かつては不明瞭な部分が多かったのか
近年、
日本茶業中央会 によって
より具体的に 「緑茶の表示基準」 が改正されています。
これにより、お茶の原料原産地名を表示することが
業界内の統一基準として定められています。
日本茶の包装資材などが手近におありならば
きちんと明記されているか、確かめてみてください。
(弊社
リーフ茶 はすべて、袋の裏に記載してございます)
製造・販売者は、茶葉が国産であればその旨を
また輸入品であれば、原産国名を記載することになっています。
さらに国産品に関しては、具体的な都道府県名
あるいは一般的に知られる産地名まで記載されることも多く
たとえば、ブレンドなしの100%静岡県産だとすれば
「静岡茶」 「静岡県産」 という表示になります。
もし、ほかの産地のものをブレンドしている場合ですが
法定表示欄に、すべての地名を併記したうえで
たとえば全体のうち、静岡産が50%以上100%未満であれば
「静岡茶ブレンド」 「静岡茶(ブレンド)」 などと
産地名をかかげてもいいことになっています。
ただし、この表示は各事業者の自主性に任せられていて
業界全体で徹底されていくには、まだ時間がかかるでしょう。
というのは、たとえば
高宇政光さんの近著 『お茶のソムリエの日本茶教室』 に
挙げられている、こんな悩ましい現状からも察せられるわけです。
「京都府の茶生産高は、すべての茶種をあわせても年間3000トン、
ところが全国で 『宇治茶』 として販売されているのは
1万5000トンは下らない。
この差の理由はつまり、どこでできたお茶にせよ、
宇治で仕上げ加工して、ブレンドしたものは
『宇治茶』 だとして、出荷していることから来ています。」
“売り” のためのブランド化は、宇治だけに限らないでしょうが
やはり疑問を感じざるをえません。
他の食品のニュースを見て、襟を正すべきときに来ています。