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  • 2016.03.31 Thursday

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緑茶に含まれるカテキン成分から
抗がん作用の強い化合物をつくることに成功したという
頼もしいニュースが伝えられました。

茶カテキンの抗がん作用増強
京大再生医研 化合物作製、新薬に道

(11月26日付 京都新聞)

普段は 「カテキン」 と総称してしまうことが多いのですが
実は、茶では約20の細かな種類に分類できる、カテキン類。

緑茶に含まれるカテキンとして多いのは4種で
なかでも、緑茶カテキン全体の約半分を占めるのが
「エピガロカテキンガレート(EGCG)」 という成分です。

この成分に、抗ガンや抗ウイルスの作用があることは
以前から知られていました。

ただ、化学的には不安定で
「体内ですぐに分解される」 構造であるために
医薬品への応用には問題がありました。

そこで、EGCGと脂肪酸との合成物質を作製したところ
「体内でも壊れにくく、がん細胞に結びついて
増殖を抑える」 ことが確かめられたそうです。

食品由来で副作用の心配が少ないとあれば
新たな抗がん剤の開発も期待できるというもの。
今後のニュースに、期待大ですね。

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以前、「茶殻の活用法 4」 にて
畳を掃き清める際の、茶殻活用法をご紹介しました。

畳を長く清潔に保つためには、湿気は大敵なので
「振りまく茶殻は、よくしぼって水気を切」 ることが肝要です。

さらに。

お茶事の前準備などでは、丹念な掃除を要するため
掃き掃除をしてから、さらに仕上げとして
雑巾(ぞうきん)がけをすることもありますね。

乾いた雑巾ではなく、濡らした雑巾を用いる場合。
必ず気をつけたいのが、やはり 「固くしぼった」 ものを使うこと。

茶の湯のみならず科学への造詣も深い
堀内宗心氏の著書 『茶事を学ぶ』 (河原書店) によると
水分がたくさんついた雑巾は、掃除の効率まで下げるといいます。

雑巾がけはそもそも、電気掃除機などと比較すると
「水の分子吸引力を利用する、いわば化学的の方法」
ですから、丁寧な掃除には効果を発揮するものの

「雑巾のしぼりかたがゆるければ、
 板や畳の表面を同時に水でぬらしてしまうために、
 せっかくの吸着力がほこりの両面からはたらいて、
 まったくその効果を半減してしまう」

のだとか。

畳や床面は乾き、雑巾だけが湿っている状態でないと
細かな塵(ちり)などを効果的に吸着できないんですね。

畳が湿気を含むことを予防するため、のみならず
「固くしぼった」 雑巾は和室掃除の必須アイテムのようです。

しかし、こうした生活のシーンに即した科学の話を知ると
子どもたちももっと、家庭でのお手伝いや
理科の授業が好きになっちゃうのでは、と思うんですが。
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200811270819000.jpg
落雁 諸江屋(石川・金沢)製 「La・KuGaN(ココア)」

以前ご紹介した 「軟楽甘(なんらくかん)」 と同じ
金沢の諸江屋さんのもの。

落雁としては、珍しい。
“洋” の素材、ココアパウダーを加えてあります。
コーヒーにも合う、不思議な感覚。

女性の親指先ほどの小粒サイズのなかに
ココアパウダーのほろっとした苦みが効いていて
干菓子の甘みが苦手なかたにも試していただきたい一品です。

ちなみに、同店のシンプルな落雁 「花うさぎ」 と
ちょうど同じ形で、色違いになっています。
「花うさぎ」 のほうは生成やピンクなどの淡色系。

セットで贈り物にしても喜ばれそう。
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久しぶりの 「茶殻の活用法」 です。
(活用法 回) 

今までにも書いたとおり、茶葉がもつ “消臭作用” は
家事を中心に、とても役立ってくれます。

朝日新聞 の土曜版に
近藤典子 さんの 「家事の花道」 というコーナーがあり
先週22日には 「土鍋の使い方」 が紹介されました。

そのなかに、茶殻のすぐれた活用法がひとつ。

土鍋はたいてい、きめの粗い陶器製ですから
においがつきやすいのだそうです。
ちゃんと洗ったはずなのに、残ってしまうにおいには
やはり、茶葉や茶殻が役に立つとか。

「たっぷりの水と一つかみの茶葉を入れ、
 10〜15分煮立てます。
 出がらしでもOKです。」

ちなみに、土鍋をはじめて使う際には
あらかじめ、おかゆを炊いたり
米のとぎ汁で煮沸したりするといいといわれます。
これらは、陶器の粗い肌にある細かな穴をふさぐための
“おばあちゃんの知恵袋” 的な方法です。

気に入って求めた土鍋を、長く愛用するために。
ふだんのケアはもちろんのこと
こうした前準備も、におい予防に有効となりましょう。
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『秋季展 数寄者 益田鈍翁 ― 心づくしの茶人 ―』
於・畠山記念館(東京・白金台)
2008年10月11日(土)〜12月14日(日)

当ブログの記事にもたびたび登場する
近代日本を代表する数寄者、鈍翁(どんのう)益田孝。

今年は生誕160年、没後70年にあたるそうで
これを記念した企画展が開催中です。

茶の湯の名品が豊富な畠山コレクションのなかから
鈍翁がかつて手にしていたという道具類をはじめ
自作の書画なども展示されています。

畠山記念館の展示形式で、いつも感心するのが
展示品それぞれに、銘や作者、制作年代ばかりでなく
その伝来までも付記されていること。
さらに、茶杓の共筒や、茶入に添えられた仕覆(しふく)など
付属の品もともに拝見できます。

美術館の展示スペースとしては、決して広くないものの 
ひとつひとつの道具にまつわる物語の広がりを感じて 
ついつい滞留時間が長くなってしまいます。

さて、この畠山記念館の創設者にして
やはり実業家として名をはせた即翁(そくおう)畠山一清は
34歳上の鈍翁から多大なる影響を受け
また実際に、茶の湯の交流も盛んだったようですね。

ちなみに、今月号の 『茶道雑誌』 にも
鈍翁と即翁の交流のさまが紹介されています。

茶道雑誌 2008年 11月号 [雑誌]

茶道雑誌
2008年 11月号
(河原書店)

なかでも、「毘沙門堂(びしゃもんどう)」 と銘うたれた
朝鮮伝来の名碗、柿の蔕(へた)茶碗をめぐるエピソードは
すでに隠居の身だった鈍翁の人間的な愛嬌もしのばせて
とても愉しく拝読しました。

その 「毘沙門堂」 も特別出品されています。
ガラス越しに、鈍翁の羨望のまなざしを共有してみては。
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「茶」 がつく地名、ときどき目にします。

弊社の所在地は 「藤枝市藤枝」 ですが
隣町は 「藤枝市茶町(ちゃまち)」 という地名です。
このあたりには、古くから茶業関係の会社が多いことから
こうした名がつけられたようです。

同じく茶商の多い静岡市にも、やはり 「茶町」 があります。

さて、「茶」 のつく地名のなかでも
前々から、非常に気になっていた場所がひとつ。

東京の駅名 「御茶ノ水」 です。
誰かのお茶のための水が、ここで湧いていたのでしょうか。

地名の由来を知る事典 
地名の由来を知る事典
武光 誠
(東京堂出版)

上記の本には、このように記されていました。

「そこにある高林寺でお茶を入れるのに適した名水が出ていた。
高林寺の住職が将軍徳川秀忠にそこの水を献上したことにより、
その名水が評判になったという。」

しかしながら、江戸中期の神田川拡張工事によって
高林寺は現在の文京区向丘に移転し
残念なことに、その泉もなくなってしまったとのこと。

200811231352000.jpg

先日、東京への用事のついでにその痕跡を探したところ
JR御茶ノ水駅 「御茶ノ水橋口」 そばの交番の傍らに
ひっそりと、湧き水と石碑がありました。

同一の泉ではないにしろ、往時をしのばせます。
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本日の 朝日新聞 朝刊の社会面に
夫婦に関する2つの意識調査の結果が掲載されました。 
ともに小さな記事なのですが、なかなか興味深いんです。

ひとつめは、電通とリクルートによる
50〜64歳の男女を対象としたインターネット調査。

夫が 「愛情」 抱いても、妻は 「無関心」 … 電通など調査

シニア世代の配偶者に対する感情を、男女別に集計すると
男性・女性ともに1位は 「友情」 の42%、ですが
それ以下は、けっこう意識のズレがあるようです。

男性は 「無関心」 27%、「恋愛」 23%、「嫌悪・不愉快」 8% 。
女性は 「無関心」 32%、「嫌悪・不愉快」 15%、「恋愛」 11% 。

あらら、女性に 「恋愛」 の占める割合の多くないこと …
「無関心」 という回答が男女ともに多いことにもびっくりしました。

この調査結果の詳細は、電通のホームページに
PDFファイル で報告されています。
夫婦間のパワーバランスの分類とか、けっこう面白いですよ。
興味あるかたは、そちらもぜひ。

そして、ふたつめの記事。
博報堂による調査結果です。

「夫婦一緒の時間充実させたい」 妻、激減 博報堂調査

こちらは首都圏の20〜50代の夫婦が対象です。

「夫婦一緒の時間を充実させたい」 と思っているのは
夫の39.3%に対し、妻が26.2% 。
1割以上、差があるんですね。

しかも、20年前の同様の調査と比べると
夫の%は上昇しているものの、妻は減っているそうです。

また、とくに女性の離婚への意識も変わってきているもよう。
詳しくは上記の記事をご参照ください。

さてさて。

若輩の私ですが、まわりのたくさんの夫婦をみていて
傾向として、ひとつあるのではないかと思うのが

「ティータイム」 や 「晩酌」 をともに愉しむ夫婦は仲がいい

のではないか、ということです。
いや、もちろんそもそも仲がいいからこそ
こうしたひとときを、一緒に長く愉しめるのかもしれないけれども。

たとえば食卓でごはんを食べる時間をともにする以上に
なんとなくの会話を、ゆるやかに積み重ねられる時間。
そんな時間をたくさん共有してきた夫婦に出会うとき
自分も温かな空気をいただけることが多いように思います。

「夫婦一緒の時間を充実させたい」 かた。
まずは、心をこめて淹れた1杯のお茶を
相手に差し出してみることから始めてはいかがでしょうか。

掌の温かさは心をも温める」 実験結果にもみられるように
湯のみ茶碗から伝わってくる、お茶のぬくもりが
夫婦の仲よし度をますますアップさせてくれるかもしれませんね。
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200811211207000.jpg
御菓子司 塩野(東京・赤坂)製 「塩乃羊羹」

個人的に、世の中の蒸し羊羹でいちばん好きなのが
美濃忠の 「上り羊羹」 だとすれば
煉り羊羹部門で現在ベスト1に挙げたいのは 「塩乃羊羹」 。

東京に住んでいたころ、赤坂に用事がなくても
これを買うために回り道や途中下車すること、しばしばでした。

ひと口ふくんだ瞬間に広がる
晒(さら)し餡の素朴かつなめらかな食味と、おだやかな甘さ。
後口に少し残る塩気が軽く、さわやかです。
「赤穂(あこう)の特殊の焼塩を加味し」 ているとか。

小豆の皮をていねいに、すっかり取り除いたからこその
透明感のある肌も、しみじみと美しい。

「うす味」 と掲げるだけあって
味はもちろん食感も、べったりねっとりとしたくどさがなく
お茶事の主菓子として遜色のない逸品です。
また、ほうじ茶などとあわせ、カジュアルにいただいても。

銘の 「塩乃羊羹」 は、店名にかけているのでしょうね。
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早いもので、11月も下旬にさしかかり
ちらほらとお歳暮のご用命をいただく時期となりました。

200811201534000.jpg

特上煎茶 百福」 200g缶お詰合せです。
これぞ、ホンモノの “山のお茶” 。
違いがわかる、目上のかたへの贈り物にいかがですか?

ちなみに、この缶は茶銘の入った和紙オビを外せば
キャニスターとしても再利用いただけます。

定番人気アイテムの お詰合せ
オンラインショッピングにてお求めいただけます。
ぜひご覧ください。

また、「百福」 や 「かをり玄米茶 龍田姫」 には
200g缶×1本入のカジュアルなタイプもございます。
いずれも箱付で、包装紙をおかけしてのお届けとなります。

ホームページに掲載されていない組合せにも対応可能です。
ご予算や味の組合せ、内容量等のご希望に応じて
お詰合せの内容をご提案させていただきます。
はじめてのかたも、どうぞお気軽に お問合せ ください。
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缶飲料製造時に大量に出るコーヒーかすが
簡易カイロの中身に利用されるという、面白いニュースです。
 
「ホッカイロ」 原料にコーヒーかす
(11月20日付 フジサンケイ ビジネスアイ)

原料を提供するのは、日本コカ・コーラ社。
「ジョージア」 製造時に出るコーヒーかすの一部が活性炭になり
来年には順次、白元の 「ホッカイロ」 に用いられるのだとか。

さらに 「茶かすを原料として活性炭を製造する」 ことも
今後、検討されるそうですよ。

カイロは冬の必需品、重宝しているかたも多いことでしょう。
昨年は 「5億5000万枚」 販売されたという人気商品。
一方の 缶飲料、ペットボトル飲料市場 も巨大ですから
ビジネスモデルとしての成功を期待しています。

コーヒーかすや茶かすの活用といえば、北海道では
バイオコークス(固形燃料)製造の取り組み も進んでいますね。

食品製造の過程で排出された、植物由来のいわばゴミが
効率的に循環され、再利用されるのが当たり前な時代は
もう、すぐそこまでやってきているようです。
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