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介護の現場で、人と動物をつなぐ
“コミュニケーションツール” として開発されたという
ほんのり抹茶色のスナック菓子。
「介護の現場から生まれたスナック菓子に注目
−意思表現と筋肉のリハビリにひと役」
(2月25日付 盛岡経済新聞)
紙面によれば、要介護者の “アニマルセラピー” のために
このお菓子を開発したのは、岩手大学の首藤文榮博士。
岩手県産の小麦粉と玄米粉に
無脂肪牛乳、水をあわせた生地を “棒状” にして焼いただけ。
玄米配合により 「やや弾力性」 があることと
形が “棒状” なのがポイントだとか。
犬に 「食べやすい長さにちぎってあげる」 という行為が
「相手のことを思いやる 『意志表現の媒体』 になる」 うえ
その行為自体が 「リハビリになる」 のだそうです。
ちなみに、添えられた写真のキャプションによると
「生地に抹茶の粉末を混ぜた」 とのこと。
「食べ過ぎない効果を狙って」 だそうですが
はたして緑色には食欲抑制効果があるのでしょうか??
面白い試み、介護現場での検証はこれからだそうです。
私も資格を有する 日本茶インストラクター は
ワインのソムリエにかけて 「茶ムリエ」 と称されたりします。
読売新聞に、この資格を紹介する記事が掲載されました。
「ただ今、茶ムリエ志願者急増中…五感総動員で試験に挑む」
(2月22日付 読売新聞)
記者による客観的な視点でのレポートですから
どんな資格か興味のあるかたは、一読してはいかがでしょうか。
記事にも書かれているように
最近は茶業関係者以外の受験者が増えているそうです。
日本茶カフェなど、スキルをいかせる場が
都心を中心に増えているということも一因のようですね。
主婦と両立して活躍する、女性の有資格者も多いですよ。
「お茶の淹れかた教室」 の講師をしたりと
活動のステージを広げているかたも大勢いらっしゃいます。
御菓子司 志満屋(愛知・豊田)製 「いがまんじゅう」
なんでも、愛知県の三河地方で
桃の節句のころに食されてきたという郷土菓です。
昔は家庭でつくられていたものだとか。
おとなりの県なのに、そういえば静岡では
似たようなものが売られているのを見た記憶がありません。
さらっと甘さひかえめのこし餡を包んでいる
透明感ある生地の材料は、おそらく米粉。
蒸しまんじゅうならではの、つるりとした食感と
夏場の水まんじゅうを思い起こさせる、なめらかな見ため。
春先の気分に添うてくれる、軽やかな一品です。
個性的なのが、桃、黄、緑に色づけしたもち米の飾り。
コシのある粒々感が、食味のアクセントになっています。
味は3色とも変わりません。
『企画展 民芸品の中のくるま』
於・豊田市民芸館(愛知・豊田)
2008年12月16日(火)〜2009年3月1日(日)
豊田市民芸館は、その景観も見もの。
民芸専門の3つの展示館のほか
陶芸資料館、茶室、収蔵庫として用いられる土蔵などが
広い公園の一角に点在しています。
公園はよく整備・清掃されていて
季節の花木の彩りも目を愉しませてくれます。
「勘桜亭」 と名づけられた、大きな窓のある茶室では
週末、気軽な立礼(りゅうれい)での呈茶サービスも。
上はそのうち、第1民芸館の入口外観を写したもの。
こちらでは現在、常設展示がみられます。
この第1民芸館は、東京・駒場の日本民藝館が改築した際
豊田市が譲り受け、移築した建物なのだそうです。
柳宗悦 が用いていたという、こぢんまりとした 「館長室」 も
往時の姿をとどめています。
* * *
さて、ただいま第2民芸館では
「くるま」 の形や意匠がみられる民芸品を一堂に集めた
企画展が催されています。
ひと口に 「くるま」 といっても幅広く
御所車から風車、人力車、汽車、自転車、自動車 …
いろいろなデザインと出会えました。
たとえば、御所車の意匠が描かれた織部のかたわらには
明治以降に大量生産された印判手(いんばんて)が。
文明開化の時代を反映し、汽車の絵柄がプリントされて。
また、車輪のついた玩具や道具もいろいろ。
頑丈なつくりの、いかにも重そうな車箪笥(だんす)には
火災などの非常時に持ち出せるよう
木製のどっしりとした車輪が下部に配されています。
現代の家具でいう “キャスター付き” ですが
車輪がデザインの一部として溶けこみ、とてもおしゃれ。
ひもで引っ張ったりして遊べるようにつくられた
車輪つきの張り子や土人形のおもちゃは
全国からさまざまなものが集められていました。
“くるまの街” 豊田ならではのユニークな展示でした。
お茶のことのは ●
濁酒(だくしゅ)も茶よりは勝る