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以前、当ブログで
メンテナンスしやすさから普及が進んでいるという
和紙の畳 をご紹介したことがあります。
本日の 朝日新聞 朝刊を読んで、また驚きました。
LED(発光ダイオード)を内蔵した
幻想的に “光る畳” があるというのです。
その名も、「光畳(HIKARI TATAMI)」 。
畳表の 天然イグサ に透明な素材が織りこまれ
内部の光を透過させるしくみだそうです。
イグサのみの畳表より、強度が増すという利点も。
これ、イグサの代表的産地である熊本県八代市の
村上産業株式会社 が開発したもので
会社サイトのトップページ等にも、その写真が載っています。
陰翳礼讃、モダンながらも日本的な空間が広がります。
魅力的なのが、照明をつけないで使用しているときには
従来の畳の雰囲気と変わらないところ。
やはり、イグサのもつ力がなせる業でしょうね。
昨日、何げなく目をとおしていた母校の同窓会報の
ある寄稿が目に留まりました。
織田三喜彦氏の 「勝海舟と駿府」 です。
(静中静高同窓会 発行 『静中静高同窓会報』 第138号)
このなかに、さらりと書かれていた一文によると
今日の静岡が日本一のお茶処になった、大もとの原動力は
静岡と縁のない伊勢松阪の豪商だったかもしれません。
その人の名は、竹川竹斎(ちくさい)。
博識で名高かったという竹斎は
明治初期、駿府(現在の静岡)の藩政にたずさわった
大久保一翁(いちおう)や、あの勝海舟とも親交があったとか。
親交は密だったようで
竹斎が書いた 「茶の栽培、蚕の桑園」 についての原稿を
一翁が出版までしているそうです。
開墾のしかたや、茶の木の特性についてなど …
一翁や海舟が、竹斎との交流で学んだことは多かったはず。
「金谷原(牧の原)は水利は悪いが
お茶なら水がなくてもいいか?」
彼らは、水不足にあえぐ “不毛の地” 牧之原台地を開墾し
茶園とすることを推し進めるに至ります。
つまり、竹斎という博識者がいなければ
牧之原の悠々たる茶園は誕生しなかったかもしれません。
* * *
補足ですが、そののち開墾を実際に行ったのは
江戸から駿府に大挙して移り住んだ、徳川の旧幕臣など。
刀を農具に持ちかえた労苦は、日本最長の木造橋である
蓬莱橋(ほうらいばし) の話題のなかでも触れました。
それにしても、移り住んだ旧幕臣の多さときたら。
前述の織田氏の文章によると
「三万騎と云われた旗本のうち、一万三千人が
沼津以西駿府にいたる各地に移住した」 というのですから
受けいれる側の、駿府の町衆の動揺たるや
いかばかりだったでしょうね。
お茶のことのは ●
家常茶飯(かじょうさはん) 産小屋の遺れり十薬(じゅうやく)咲くところ
この季節になると思い出す、富田潮児氏の俳句です。
漢方としても有名な 「十薬」 とは、
どくだみなんです。
日差しの少ないところでもよく育つからでしょうか。
入梅に近くなったころ、いっせいに咲く十字花の白さに
どきりとするような鮮烈さをおぼえます。
湯浅浩史氏・矢野勇氏の 『花おりおり』 によれば
白い部分は厳密には、花びらではなく苞葉(ほうよう)。
中心の、穂のようにとがった部分の黄色い粒々が花で
苞葉はそれらを守るための部位だとか。
花の部分におとらず、ハート型をした葉も魅力的。
そっけない小瓶に1本飾るだけで
空間の雰囲気をがらりと変えてくれます。
名の由来は 「毒矯(た)め」 ともいわれます。
手もとの辞書をみると、「矯める」 とは 「正しく直す」 こと。
毒消しなどの民間薬として使われてきたことから
こうよばれるようになったのでしょうね。
しかしながら、名に 「どく」 が入ることがたたってか
あるいは、独特なにおいが多少するからか
茶花として好まないかたもいらっしゃるようです。
どくだみは、決して禁花ではありません。
ただし、とくに花との距離が近くなる小間のお茶事では
ややにおいが強い葉の部分を、極力整理して用いるほうが
無難かもしれませんね。
ちなみに、茶花に用いられる正真正銘の毒草といえば
代表格は鳥兜(とりかぶと)でしょう。
これがまた、ノーブルな紫色の美麗な花なんです。
長らくお待たせいたしましたが
人気の定番アイテム 「煎茶 若緑 (わかみどり)」 が
いよいよ明日から新茶に切り替わります。
「若緑」 の新茶をご予約いただいたお客さまへの
発送スケジュールは、以下のとおりです。
==================
● 5月11日(月)までのご予約分
→ 5月20日(水) 発送
● 5月12日(火)〜17日(日)のご予約分
→ 5月21日(木) 発送
● 5月18日(月)〜21日(水)のご注文分
→ 5月22日(金) 発送
※ あらかじめ到着日時のご指定を承っている場合は
上記のとおりではありません。
==================
静岡近県でしたら、発送の翌日にお届けが可能です。
北海道、南九州、沖縄などへは数日を要します。
くれぐれもご了承ください。
今年の 「若緑」 も、とてもおいしく仕上がりました。
たった今、出荷担当以外のスタッフも総出で
梱包作業に入ったところです。
お届けまであと数日、どうぞ楽しみにお待ちくださいませ。
新型インフルエンザの感染拡大が懸念されます。
厚生労働省 サイト内の
「新型インフルエンザ対策関連情報」 ページに
非常にわかりやすく最新情報が掲載されています。
正確な情報共有のため、お読みになってみてください。
さて、上記のページでは
インフルエンザにかからないための基本対策のひとつ
「手洗い」 について、「最低15秒以上」 を推奨しています。
15秒間洗ってみると、けっこう長い感じがします。
毎日のこととなると、ササッと済ましてしまいがちな手洗い。
目にみえないウイルス、洗い残しが心配です。
そこで、上級煎茶の抽出を待つのに
童謡の 「茶摘」 を2回 歌うのがオススメの弊社としては
手洗いも楽しみながら “歌2回” をオススメします。
その曲とは、「ハッピーバースデー」 。
といってもこれ、実は弊社のアイデアではなく
アメリカの CDC(疾病対策センター) が
手洗い時間の目安としているものなんです。
数日前の朝日新聞の記事に紹介されていました。
実際に、秒針をみながら歌ってみましたところ
この曲1回で10〜15秒は経ってしまうようです。
CDCの目安どおり2回歌えば、より入念に洗えますね。
* * *
そして、各自でできる対策のもうひとつが、「うがい」 。
私は、自宅では市販のうがい薬を利用していますが
外出先では、マイボトルに入れて携帯したお茶を
お茶うがい にも兼用しています。
旅先の野外など、マイボトルを持っていないときには
ペットボトルの茶飲料を買って代用することも。
それはちょっと神経質すぎますでしょうか?
お茶うがい、効果を疑問視する専門家もいるものの
いずれにしろ、こまめなうがいを習慣化することは
インフルエンザ予防には有効なようですから
ひとつの方法として、興味があれば試してみてくださいね。