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お茶のことのは ●
茶出し(ちゃだし)以前言及しました 栽培の北限 問題。
気温の上昇による農業への影響が心配されています。
こんな記事が載りました。
「【生きもの異変 温暖化の足音】(72)今は昔の八十八夜」
(6月29日付 産経新聞)
茶樹は元来、亜熱帯植物ですから
多少の温度変化でしたら木自体は耐えられるでしょう。
ただ、問題は、茶葉の収量や、食品としての質の低下。
記事にもあるとおり、それをもたらすマイナス要素のひとつは
摘みとり前年の 「夏の天候」 なのです。
「夏は翌年の一番茶の土台となる芽が伸びる
大切な時期にあたる」 ので
猛暑、干ばつ、ゲリラ豪雨などによるダメージは
次の春に顔を出す新芽の品質を大きく左右するのです。
野菜茶業研究所 のコンピューターシュミレーションでは
気温が 「2度上がると静岡県や鹿児島県では適地が広がり
4度上昇では西日本の日本海側でも栽培しやすくなる」 とか。
栽培に適した土地が広がるならば、メリットに感じますが …
実はそればかりではないようなのです。
現に、日本一はやく新茶を届けてくれる
九州の南の島の 「種子島や屋久島では、
暖冬年に新芽の不ぞろいが発生している」 といいます。
足音はもう、すぐそこまで迫っているのかもしれません。
* * *
ところで、この話題に補足して。
お茶の木が吸収・固定できる 「CO2の量」 は
一体、どれくらいだと思います?
「お〜いお茶」 の伊藤園が昨年発表した測定結果によれば
「茶樹1株あたりのCO2吸収・固定量は約5キログラム」
「1ヘクタールの茶園では約92トン」 (ともに換算値)
と考えられるのだそうです。
(ただし当然、茶園造成〜生産時のCO2排出もあります)
ちなみに、日本全体でのCO2排出量は
2006年度データで12億7360万トンといいます。
茶園が吸収・固定できる量など、ごく一部にすぎません。
温暖化対策は長い年月を要するでしょう。
来月の主要経済国フォーラム(MEF)首脳会議の争点は
世界全体での温室効果ガスの排出量を
「2050年までに半減」 とすることだそうです。
エコポイントを呼びものに消費行動をうながすこの国では
悲しいかな、その数字の達成はおろか
首相が先日表明した2020年までの国内削減目標
「2005年比15%減」 も容易ではないかもしれません。
排出量削減に、国や大企業の主導は不可欠ですが
なにを消費し、どんな暮らしを営むかは生活者次第です。
その小さな点が集まれば、大きな原動力になると信じたい。
いま、個人の知恵が試されているような気がしてなりません。
今月19日の朝日新聞に
「カフェイン、認知症状を改善」 という記事が載りました。
同内容が22日付で 朝日新聞HP にも紹介されていますが
これによると、埼玉医大の森隆准教授ら日米のチームが
「コーヒーなどに含まれるカフェインが
アルツハイマー病の認知症状を改善するとともに、
患者の脳に沈着する異常なたんぱく質が作られにくくする」
ことを、マウス実験で確認したとか。
アルツハイマー病を発症したマウスに
カフェインを混ぜた水を1カ月飲ませたといいます。
このカフェイン量は、人間で換算すると
「1日当たりコーヒー5杯に相当する」 そうです。
マウス実験段階とはいえ、明るいニュースです。
ただ、カフェインはご存じのとおり 覚醒作用 がありますし
コーヒーにして5杯分、抹茶(お薄)なら6服くらいを
毎日とるのは大変かも … ?
ところで、カフェインと脳の関係、いえば
カフェインが記憶力の増強にはたらく という報告も
昨年、当ブログでご紹介しました。
また、緑茶に限っていえば
カテキンが認知症予防の一助になる とか
脳の老化を予防する ともいわれています。
コーヒーや緑茶といった嗜好性飲料は
ありがたいことに、単に嗜好品の枠をこえて
私たちの健康維持に寄与してくれているのかもしれません。
結婚式の多い6月、一昨日の 朝日新聞 土曜版に
こんな気になるランキングが掲載されていました。
「結婚披露宴 良かった引き出物」
良かったもの、困ったもののうち、上位は以下のとおりでした。
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● もらって良かった引き出物
1位 カタログギフト … 1522票
2位 バウムクーヘン・ケーキ … 693票
3位 お皿 … 482票
4位 お酒・ワイン … 238票
5位 洋風グラス … 204票
● もらって困った引き出物
1位 お皿 … 821票
2位 花びん … 424票
3位 ティーカップ … 411票
4位 洋風グラス … 404票
5位 鍋 … 306票
※ 朝日新聞の無料会員サービス アスパラクラブ サイト上で
3113人におこなったアンケートの集計結果
(49選択肢のなかから3つまで選択の複数回答)
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この結果、これから式を挙げるカップルには
かなり参考になるのではないでしょうか。
披露宴の招待客は、友人から親戚関係までさまざま。
世代も、好みもずいぶん異なりますから
無難なカタログギフトが断トツで1位なのもうなずけます。
このところ、カタログの中身の充実ぶりはすごいですね。
選ぶ楽しさが増えてきたように感じます。
でも、ギフトボックスを開ける瞬間のワクワクもいいものです。
引き出物に限らず、ギフト選びって
贈る相手のことを知ったり、想いやったり
さらには、自分のセンスを磨いたりするのに
とってもいい機会だと思うのです。
私もそうしましたが、最近は相手にあわせて
「贈り分け」 をするカップルが増えているとか。
自分のために選んでくれた姿を想像し、いとおしさもひとしお。
それが自分の趣味にピッタリはまると、いっそう嬉しくなります。
* * *
ところで、「良かった」 ものの9位に 「紅茶・日本茶」 が。
「軽い」 「日持ちする」 等が支持の理由だとか。
ちょっと驚きの結果です。
日本茶は古くから 葬儀 とのかかわりが密接なため
九州地方などの一部地域 をのぞき
それほど慶事には用いられてきませんでしたから。
最近ではご用命も増えてきてはいますが …
だから、174票の内訳としては
日本茶より紅茶の比率が多いかと思われます。