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  • 2016.03.31 Thursday

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蓋置(ふたおき)という茶道具があります。

お茶席で、釜の、まさに蓋を載せるためのものなのですが
私はこれを、自宅のキッチンでも気軽に活用しています。

201008311017000.jpg

私物なんですが。
古道具店で、たしか100円か200円くらい …
とにかくびっくりするほど安価でした。

古道具店や骨董市などで探してみると
たまに、茶道具店にはないような面白い感じのものを
安く買えることがありますよ。

キッチン用にするのでしたら、磁器製がおすすめ。
頑丈なうえ、油やソースで汚れてもじゃぶじゃぶ洗えます。
シンプルな筒状のものは安定感がありますから
重量感のある鋳物の鍋蓋なども
直径30センチくらいまでなら平気で載せてしまいます。

昨日の イタヤ狐 は、蓋置として用いるならば
どちらかというと小さめ、軽めのもの専用でしょうか。
いろいろ載せてみましたら、急須やポット、鉄瓶の蓋のほか
ケメックスのコーヒーメーカーのガラス蓋がぴったりでした。

いずれの場合も、お茶室で用いるのと同じく
蓋の裏についた蒸気の露を、ポタリとやらないために …

蓋を上げる際、お鍋や急須などの上でいったん斜めに傾け
露をさっぱり落としてから
ふたたび水平にして、そのまま蓋置まで移動させましょう。
蓋置の上で水平を保っている蓋からは、水滴が落ちません。

茶の湯のお点前って、とても合理的。
生活に還元できるものごとが、意外と多かったりします。
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昨日、浜松の遠鉄百貨店で
家庭用品の売り場をぶらぶらしていたら …

あれ、白い きつね がこっちを向いてる!

201008301023000.jpg

イタヤ細工の 「イタヤ狐」 です。

イタヤカエデの幹を、放射状に6つに割いて
ひとつずつ、きつねのかたちに削ってあります。
塗装などはほどこさず、無垢のままです。

このイタヤカエデ独特の白さ、いいですね。

ちいさな玩具として、飾っておくだけでもかわいい。
私は、雑誌ではじめてこれを知ったときから
木のスプーン用のレストにしたいな、と思っていました。
1,050円のものは、まさにジャストサイズでした。

201008301021000.jpg

ひとまとめにすると、こんな感じ。

この状態で 「蓋置(ふたおき)にする人もいるよ」 と、ご主人。

たしかにこのサイズ、あまり重いものは大変そうですが
小さめのアルミ鍋とか、鉄瓶や急須の蓋を置くのによさそう。
じかに置くと、しずくが台上に落ちたりしますものね。

秋田・角館の民芸イタヤ工房、菅原さんは
明日31日(火)まで、1週間限定で出店しているそうです。

大小・色みさまざまのかごや
枝折がわりにも使えそうな 「イタヤ馬」 もありましたよ。
浜松近辺の、気になるかたはぜひのぞいてみてください。

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日本の花
日本の花
柳 宗民
(ちくま新書)

プロローグの、こんなことばに同感。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 冬花壇には花がなくてよい。寂しくはあるもののそれだけに春が待遠しい。そして花咲く春が訪れた時の喜びは何にも替え難い喜びである。周年だらだらと花を咲かせるのもよいが、日本でのガーデニングは、日本の四季を生かして、減り張りを利かせたガーデニングをしてほしいものである。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

カラフルな園芸種の花々が、街にあふれる昨今です。
それが景色も気持ちも(景気すら?)明るくしてくれるといえば
そうかもしれませんけれども
年がら年中だと、正直なんだか疲れるのです。

紅や紫や白の 葉牡丹 のグラデーションに
まこと清純な水仙の白さ …
派手さはないけれど、冬花壇のしみじみとした色あいもいい。
私たちの心身の根っこにあるものを、やさしく惹きつける
そんなセンシティブな庭が、もっと増えるといいなと思います。

日々、ガーデニングをしながら
より季節感のある庭づくりをしたいな、と考えはじめたかたに。
この国の風土で園芸を楽しむならば
身近な花のことをもういちど知ることからはじめてみませんか。

あえてポピュラーな日本の花ばかり、48種を紹介する
この本をおすすめします。

たとえば今の季節だったら
あさがお、ゆり、さぎそう、さるすべりなどが紹介されています。
ほとんどの人が名は知っているであろう花ばかり。

でも、降り注ぐ情報に麻痺している私たち現代人は
もしかすると、知っているつもり、なだけかもしれません。
その花弁のかたちも手ざわりも、性格も、ほんとの美しさも …

柳さんのお人柄をしのばせるやわらかな文体で
それぞれの花の来歴や、育てるコツなどが簡潔にまとめられ
再発見の楽しさにあふれています。

植物随筆としてさらりと読むだけでも面白いですよ。
花という存在を切り口とした、現代日本の風土記とも感じます。

茶花にふさわしい花も多く含まれますので
茶の湯を学んでいるかたも楽しめる内容ではないでしょうか。
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ツイッター挑戦、2日目です。

◆ 社長のつぶやき
 https://twitter.com/marutama_shacho

◆ ブログ担当者のつぶやき
 https://twitter.com/marutama_seicha

手はじめに、ブログ担当者のつぶやきのほうでは
かねてから、お取引先など仕事上のご来客から関心が高い
弊社スタッフの毎日の 茶菓 を
ご紹介と備忘録をかねて書いていきたいと思っています。

その季節ならではの、お茶とお菓子のとり合わせや
淹れかたなどのヒントになれば …

201008260909000.jpg

今日の 朝茶 は、こんな感じ。

茶礼(されい) ほどかしこまったものではありませんが
弊社では、よほど忙しい時期あっても
朝9時と午後3時におのおのが手を休め
ひとつのテーブルを皆で囲んで
茶菓(ときには 空茶 ですが)を楽しむことにしています。

私はとくに、朝礼代わりの朝茶の時間が大好きで
心身ともにウォームアップできるからか
午前中から仕事に集中できる原動力になっています。

製茶会社だからといって、自社製品の日本茶ばかりでなく
コーヒーやジュースもよく登場します。
また、日本茶に洋菓子をとりあわせることもしばしばです。

そんなところもツイッターで楽しんでいただければと思います。
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本日から、話題のツイッターを始めてみます。

◆ 社長のつぶやき
 https://twitter.com/marutama_shacho

◆ ブログ担当者のつぶやき
 https://twitter.com/marutama_seicha

元来アナログ人間だらけな弊社。
当ブログ担当者がツイッターのページを見たのですら
恥ずかしながら実は、昨日が最初というありさまですが …

私どもは、小売店をもたない卸会社ゆえ
お客さまとじかにお会いする機会があまり多くありません。

ご愛飲いただいているお客さまとじかに触れ合える
よい場にしていけたらと思っております。

お茶に関する素朴な疑問や
こんな商品がほしいなぁというご要望、また
実際にお飲みいただいてのご感想、ご意見など。
ぜひお気軽に、つぶやいてみてください。

どうぞよろしくお願いいたします。

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201008241040000.jpg
絹与(愛知・豊橋)製 「和三盆羊羹 今宵の友」

ひぐらしがなきはじめました。

ほんのりと夏の終わりが近づいて
水羊羹や塩味の羊羹にそろそろ飽いてくるころ
毎年決まって、上等でシンプルな煉(ね)りがほしくなります。

どうして今までこれに出会っていなかったのか不思議です。
アルミの袋に充填され、ベルトコンベアに運ばれてきた
のっぺらぼうのような商品が多い昨今にあって
これはまったく次元が違うのです。

竹皮から取り出したひと棹(さお)の潔い美しさといったら。
角がすっくと切り立った様子は当然ながら
ひと目でわかるきめの細やかさや、柔和で深い色あいは
受け継がれてきた技術のたまものでしょう。

北海道小豆のこし餡に、和三盆をあわせ
薪のかまどで炊いてつくる、昔ながらの製法だとか。

小豆や和三盆の滋味が口中によく広がりながら
寒天や蜂蜜もあわせてあるので、食味は重すぎることなく
舌に触る感覚すらも、なめらかで甘美で。

ていねいに低めの温度で淹れた 特上煎茶 百福 に添えたら
午前10時のお茶休憩が、至福の時間となりました。
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お茶のことのは ● 茶素(ちゃそ)

  カフェインのこと。
            ― 大辞泉 増補・新装版(小学館)より ―

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−  

たいていの国語辞典に掲載があるものの
あまり知られていない、このことば。

『[年表] 茶の世界史』 によると
お茶のなかにこの成分をはじめて発見したのは
1827年、イギリス人のウードリイ(Oudry)という人物だとか。

覚醒作用のある 特殊な成分がお茶に含まれることは
洋の東西を問わず、古くから経験的に知られていたものの
いざ、無色かつ無臭のこれを単離するとなると
さぞ困難をきわめたことでしょう。

ウードリイはこれを、茶葉特有の成分と考えたのでしょうか。
「茶素(ティン)」 と名づけました。

ティンなんて、可憐な響き。

ところが残念なことに、これより7年前の1820年
スイスの生理学者ルンゲ(Runge)がすでに
コーヒーのなかから 「カフェイン」 を発見していたといいます。

茶素ということばが一般的に用いられることがなくなったのは
ウードリイの発見した茶素が
実はルンゲのカフェインと同一成分であると
すぐに証明されてしまったから。

たった7年、なんだか残念なような …

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京都 利休伝説殺人事件
名探偵・星井裕の事件簿
 京都 利休伝説殺人事件

柏木 圭一郎
(双葉文庫)

京都生まれ、京都育ちの
歯科医にしてエッセイスト、柏井壽(かしわい ひさし)さんは
柏木圭一郎名義で推理小説も書かれています。

そのひとつ、カメラマンにして美食家の星井裕が
元妻で警察官の美雪らとともに事件の真相にせまる
「名探偵・星井裕」 シリーズの第7弾がこちら。

今回の事件の舞台は、『茶道検定試験』 。
グランプリ最有力と目されていた、実力のある受験者が
最終選考会直前に殺害されるところから物語は始まります。

茶道検定は、実在しない架空の検定なのですが
作中、実は背後で大きな利権がうずまき
茶の湯の本質と乖離(かいり)していくさまなど
大きな話題となった漢検の問題などをほうふつとさせます。

最初は純粋な動機で立ち上げられたはずの検定が
いつしか、その運営組織の利権を守り育てるために
まったく別方向への力がはたらきだしたり …
あるいは、ある種の権威をかさに着たい新興の輩が
多額の寄付を投じてグランプリを買収しようとしたり …

茶の世界のありかたや
行きすぎた京都ブランド幻想、行きすぎた商業主義に
一石を投じている一冊でもあります。
すかっとする読後感は、そのへんからもきているようです。

今作は正直なところ、謎解きの面でいうと
犯人のアリバイ設定などに若干の弱さを感じもしました。
ただ、登場するキャラクターが相変わらず魅力的なことと
あと、少し名を変えてはいますが
京都に実在する料亭やホテルなどが随所に登場するのも
恒例ながら、ワクワク感を盛り上げてくれました。

観光客向けにてらてらとライトアップされた京都ではなく
もっと素顔が見たくなる。
そして、また京都へ旅がしたいな、と思わされます。
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浜松市の雄踏(ゆうとう)町にある安寧寺。

先日の京都訪問で
建仁寺の三門 がこのお寺から移されたものだと知り
夏休みを利用して立ち寄ってみました。

現在の山門をくぐり本堂へ向かう中途で
振り返って1枚、整然と配された石畳をパシャリ。

201008151337000.jpg

写真の手前部分、わずかに段差がつけられたこのあたり。

山門からずっと縦に配されている、左右の細長い敷石が
この部分にだけ敷かれていない … ということは
もしかすると、かつてはここに
例の、建仁寺の大きな三門があったのかもしれません。

そういえばこのお寺、徳川家康とゆかりがあるそうです。

家康の生涯唯一の負け戦、それも惨敗として知られる
三方ヶ原(みかたがはら)の戦い。

敗走中の家康を当時のご住職が助けたことにより
このお寺は後日、広い土地を拝領したとか。
ちなみに、このころの家康は浜松城を本城としていました。

そんなエピソードを知ると
立派な三門を有した伽藍(がらん)も、さもありなん、です。

201008151338000.jpg

石段の上がご本堂。

この日はちょうどお施餓鬼(せがき)の15日で
たくさんの人がいらっしゃったため
お寺のかたにお話をうかがうのは遠慮しましたが
枯淡な、感じのよい空間でしたよ。

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