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本年は、新茶の凍霜害という心の折れそうな出来事があったものの
たくさんのお客さまに弊社のお茶をご愛飲いただき
おかげさまで、スタッフ一同、日々の製茶に邁進することができました。
心より感謝申し上げます。
さて、明日12月30日(木)より、2011年1月5日(水)まで
弊社では、年末年始休業とさせていただきます。
休業期間中も、当 ホームページ やファックスにてのご注文
および お問い合わせフォーム からのご質問は受け付けておりますが
商品発送、ならびにご質問へのお返事は
1月6日(木)以降の順次対応とさせていただきます。
大変ご不便をおかけいたしますが
ご理解を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
* * *
さて。
2011年も皆さまにとってよい一年に、との願いをこめて。
1月中に当オンラインショップで、1回のお買い物につき
3,000円(税込、送料は除く)以上お買い上げのお客さまに
ささやかではありますが、オマケの 「福袋」 を同封いたします。
※ 1月6日の初出荷でお届けさせていただくお荷物から
1月31日のご注文受付分までが同封対象です。
(年末年始休業中のご注文は12月中より対象となります)
※ 期間中に同じお客さま、あるいは同一のご住所より
複数回のご注文を頂戴した場合
恐れ入りますが、同封は初回のみとさせていただきます。
オンラインショップでご注文のお客さまのみが対象の
インターネット限定企画となります。
おはがき・ファックス・メール・お電話にてのご注文、ならびに
インターネット非掲載の業務用卸商品、オーダーメイド品等は
おそれいりますが対象外とさせていただきます。
内容は、弊社アイテムのお茶や雑貨から、計1,000円相当。
この機会に、いつもとは違う味をお試しいただけるよう
ご注文をいただいたお品と重複しないようにお詰めいたします。
たくさんのお客さまのご利用を
スタッフ一同、心よりお待ち申し上げております。
早いもので、今年も残すところ一週間ほどとなりました。
さて、12月30日(木)より、2011年1月5日(水)まで
弊社では、年末年始休業とさせていただきます。
オンラインショップの発送スケジュールは以下のとおりとなります。
<< 顆粒茶 >>
● 12月29日(水)正午までのご注文確定分
→ 原則、年内に出荷いたします
● 12月29日(水)正午以降のご注文
→ 2011年1月6日(木)より順次出荷となります
<< リーフ、お詰合せ、茶器・雑貨 >>
● 12月28日(火)正午までのご注文確定分
→ 原則、年内に出荷いたします
● 12月28日(火)正午以降のご注文
→ 2011年1月6日(木)より順次出荷となります
ただし、大量のご注文や品切れの場合など
休業期間明けの出荷とさせていただくことがございます。
あらかじめご了承ください。
年末は贈答品配送の混雑や道路事情による配送遅延が懸念されます。
本年中に商品のお届けをご希望のお客さまには
期日に余裕をもってのご注文をお願い申し上げます。
大変ご不便をおかけしますが
何とぞご理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。
今日は二十四節気のひとつ、冬至。
ご存じのとおり、昼がもっとも短く、夜がもっとも長い一日です。
太陽の力がもっとも弱まる日。
柚子湯に入ると一年間風邪をひかずにすごせる、といわれますけれども
そもそもは、自然の気や生命力がもっとも落ちこむこの日に
柚子の強い香気で邪気を祓って、無病息災を願ったのがはじまりだとか。
かつては銭湯でよくみられたそうですね。
「冬至」 と 「湯治」 をかけて、なんてことも聞いたことがあります。
いずれにしろ、さほど古くない風習なのでしょう。
さて、その柚子。
色の少ない冬景色に、この黄金色の実がたわわな木をみつけると
そこにだけ、ぽっと灯がともっているかのような
陽光をいっしんに集めているかのような、えもいわれぬ眩(まばゆ)さ。
この果実が陰の気を祓うのに用いられたのもしかりと、なお感じます。
お風呂ばかりでなく、ジャムに、汁ものの吸い口に、柚子茶に。
さまざまな利用法があるなか、ぜひお試しいただきたいのが …
昔、茶の師匠に教えていただいた 「柚子ごはん」 。
熟したいい柚子が出回る、この時季だけのごちそうです。
炊きたてのごはんに、柚子の果汁をぎゅっとしぼりかけ
良質なお醤油をほんのちょっとたらすだけ。
おいしいものとはこういうものと、しみじみとする瞬間です。
※ 参考文献
『和ごよみの暮らし ― 四季折々の生活の知恵』 (大泉書店)
徳川家には茶道具の優品が数多く伝えられていて
現在静岡で開催中の 『家康と慶喜』 展 でもその一部を拝見できますが。
質実剛健な三河武士であったろう家康その人は
むしろ囲碁や機械などの好きな理系的な人物だったと推測されるようで
家康に茶の湯なし、なんていわれるほどに
茶の湯にまつわるエピソードは信長や秀吉ほど残されていません。
たしかに好んで茶の湯に親しんだという人ではなかったようですし
日常づかいのいわゆる手沢(しゅたく)品には簡素なお道具が多いですしね。
ただ、この時代のこと。
お茶事や名物道具の効用は巧みに利用していたはずです。
たとえば、千利休の、記録(『利休百会記』)に残る最後のお茶事の客が
家康ひとりだけだったというのは有名な話。
どんな会話がされたのでしょうか …
茶屋四郎次郎 が彼のブレーンのひとりだったことも興味深いのです。
ほかには、伊達政宗とのこんなエピソードも。
井口海仙 著 『新版 茶人のことば』 のなかで紹介されている
「家康と政宗」 という逸話を以下に引用してみます。
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ある日、徳川家康が、政宗を茶事に招いた。
家康が湯を汲もうとして、左に柄杓(ひしゃく)を構え、
右で釜の蓋(ふた)を取ろうとすると、釜の湯が熱していて、
蓋の撮(つま)みが、手もつけられぬほど熱くなっていた。
家康は取りかけて、思わず手を引くと、政宗は 「フフッ」 と笑った。
家康は、その笑い声を耳にすると、
手をのばして、蓋の撮みを握って、しばらくそのまま持っていたが、やがて
「陸奥(むつ;政宗のこと) 釜の蓋などに手を引くことではないぞ」 と言って、
そのまま茶を点て、政宗にすすめた。
家康と政宗。
虎視眈々とした二人の気概がよくあらわれている話だ。
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神格化されて格好よく伝えられてきた家康像から
家康その人を解き放つかのような、こんなひとコマ。
武将同士のお茶事に張りつめた強い強い緊張感を想像するほどに
このやせ我慢(?)や肝の据わりには、ますます親しみを感じます。
『家康と慶喜 ― 徳川家と静岡展』
於 ・ 静岡市美術館 (静岡)
2010年12月11日(土)〜2011年1月30日(日)
富士山をモチーフにしたロゴマークも素敵な
今年オープンしたばかりの静岡市美術館。
開館記念展の第2弾は、静岡にゆかりのあるふたりの徳川将軍
初代・家康と十五代・慶喜を中心にとり上げています。
大政奉還後に静岡で長く暮らし、今なお愛される 「けいきさん」 の
油絵や写真の数々も必見ですけれど
お茶まわり的注目は、なんといっても家康所持の茶道具の名品たち。
『江戸を開いた天下人 徳川家康の遺愛品』 展 など
過去に各地で催された家康関連展と重なる出品も少なくありませんが
《青磁薄茶碗》、やはり美しかったです。
やや小ぶり、ごく薄づくりの五弁の輪花は楚々として、見飽きることなく。
このお茶碗と、後日展示される 《竹製籠目編炭斗(すみとり)》 は
間近にするたび、家康の茶の嗜好性を如実にあらわしていると感じます。
ともに、これぞ名物道具といった気迫や仰々しさはないけれど
簡素ながら健康的なつやがあり、空気を抱くような軽やかさも漂って。
ほかにもしみじみと美しく、うららかな印象のお道具が並びます。
明代、龍泉窯(りゅうせんよう)作の 《青磁壺型水指(みずさし)》 の
とっぷりとかかった釉薬のさまは、ふっくらと女性的。
とうとうと清水をはったらまた美麗に映るだろうと想像しますが
これが意外、茶の湯のお道具として注文されたものではなく
もとは赤色の顔料などに用いられる辰砂(しんしゃ)を入れる壺だったそうで
当時の茶人たちの見立ての冴えに驚かされます。
そしてもうひとつ、今展の大きな楽しみは
大名物(おおめいぶつ)にして “天下の三肩衝(かたつき)” のひとつ
《肩衝茶入 銘 初花(はつはな)》 が来静すること。
展示は期間限定、来月18日からとなっています。
会期中にまた足を運びたいと思っております。
このところ、全国各地で
風邪やインフルエンザによる学級閉鎖が増えてきているようです。
静岡県内でもそうしたニュースがちらほらと …
ばたばたと忙しくなる年の瀬。
皆さまどうぞ、お茶うがい を予防の一助になさってみてください。
上等なお茶より、カテキンを多く含む安価な 二番茶 が適しています。
出がらしだとカテキンもあまり残っていませんから
ぜいたくなようですけれど、なるべく一煎目、せめて二煎目を。
高い温度でしっかり抽出したら、ある程度冷ましてからお使いください。
それを、口先でブクブク、ではなく
喉の奥のほうまで届くようにガラガラと威勢よくやるのがコツです。
ところでインフルエンザといえば、こんな新聞記事に驚きました。
「キノコ食べればインフルエンザ症状軽く」
(12月16日付 読売新聞)
マウスを使った動物実験の段階だそうですが
「キノコを食べるとインフルエンザに感染しても症状が軽くなる」
ということが確認されたそうです。
お茶もキノコも一食品であり、もちろん万能薬ではありませんけれども
こうしたニュースを目にするたびに
毎日の食というものがいかに大切であるか再認識させられます。