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塩芳軒(京都市上京区)製 「ふくべ」「梅鶴」
塩芳軒さんのお干菓子は
意匠が控えめながらそこはかとなく文雅で、味わい深く
技術の高さを顕示するようなところがなく
読み解く悦びや見立ての楽しみに満ちています。
こういうお菓子ときちんと添えるお茶を製したい、と
いつも心新たにさせられます。
こちらの、縁起のよい2種の詰め合わせ。
上は、黒糖羊羹に和三盆糖をまぶしかためた 「ふくべ」 。
表面の食感は、かりりとかためです。
複数の砂糖のかもす奥行きのある旨みが
余韻として残る口中の愉しさも格別です。
下の、ころころと小さな粒状のものは
煉りこまれた梅肉の酸味がほどよくきいた 「梅鶴」 。
丹頂鶴の頭の紅色のようすからとった銘だとききます。
時節過ぎですが、梅の未開紅にも見立てがかないそうです。
こちらの詰め合わせ小箱など、一部のお干菓子は
京都駅ビル The CUBEなどでも求めることができます。
普段のお茶うけに、茶事や進物に重宝します。
お薄 や良質の 煎茶 、また玉露と合わせたいところです。